このページでは、ファスティング(断食)中に起きることがある下痢の症状について紹介。なぜ下痢の症状が起きるのか、またファスティング中には他にどのような症状が見られることがあるのかといった点をまとめていますので、ファスティングに興味がある方は参考にしてみてください。
ファスティングを行った場合には、デトックス効果が期待できます。デトックスとは、体内に溜まってしまっている余分な老廃物などを排出することを指しています。人の体は吸収と排泄を同時にはできない仕組みになっていますが、ファスティングを行うと食べることが一時的にストップされるため、体は排出に集中できます。
この状態になると、これまでになかったデトックス効果が作用して、下痢が引き起こされるケースが多いと考えられています。もし激しい腹痛がある、血が滲むような場合には注意する必要がありますが、軽い下痢が2回から3回程度起きるような状態なら、あまり心配する必要はないといえます。
水分の摂り過ぎが下痢につながることもあります。ファスティングを行う際には、固形物は摂取しないものの水分をしっかりと摂取する必要があります。
通常の食生活では、食べ物と水分が胃に同時に運ばれていくことが多いのですが、この状態の場合は食べ物を消化するために胃腸が働き続けます。対してファスティングを行っている場合には、水分のみが胃腸に運ばれるため、胃腸は水分の排出のみに集中でき、下痢が引き起こされるケースがあると考えられています。
ファスティングを行っていると、好転反応と呼ばれる症状が起こる場合もあります。この好転反応のひとつとして、下痢の症状が挙げられます。上記でご紹介している通り、デトックス作用によって下痢の症状が見られたり、水分をメインに摂取する生活となることで便が緩くなるのはある程度仕方ないことであり、下痢は好転反応としてよくある症状です。
デトックスを行う際に胃腸改善や体質の改善を目的としているのであれば、好転反応は良いことであると考えられます。
ファスティング時には好転反応が起きることがある、という点は上記で紹介しましたが、好転反応は4つの段階に分かれているといわれています。「弛緩反応」は好転反応の第一段階といわれており、眠気や疲れ、倦怠感、発熱などが起こります。これは、細胞から排出された毒素や老廃物が血液中に流れ出るために起こる症状とされています。
好転反応の第2段階として「過敏反応」と呼ばれる症状があります。具体的な症状としては、かゆみや炎症、痛み、発熱などが挙げられます。これらは毒素や老廃物が排出されることにより体の衰えていた機能が覚醒して起こると考えられている症状です。
好転反応の第3段階として、「排泄反応」が起こる場合があります。具体的な症状としては、吹き出物や湿疹、尿の量の増加や目やにが増えるといったものがあります。これらの症状は、老廃物を体の外に出そうとする排泄機能が活発になることが原因であると考えられています。
好転反応の第4段階として起こるのが「回復反応」と呼ばれるものです。症状としては頭痛や発熱、吐き気といったものが挙げられますが、これらは血行が促進されて新陳代謝が進む中で起きる症状とされています。
このページでは、ファスティング中に起きることがある下痢について紹介してきました。インターネットではファスティング中の下痢について解説している記事も多く見られますが、この反応が好転反応なのか、別の原因があるのかといった点を見分けるのは素人にとっては難しいといえるでしょう。以上からも、ファスティングを行う場合にはプロのトレーナーにアドバイスをもらいながら進めていくことがおすすめです。
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